Love Me Do ~ その1 レコーディングに至るまで ~

The Beatles ザ・ビートルズ Love Me Do 画像

生意気な不良新人バンド と 校長先生的プロデューサー ジョージ・マーティン

The Beatles – Love me Do

 

Love Me Do ( Lennon / McCartney )
THE BEATLESのファーストアルバム “PLEASE PLEASE ME” の8曲目
THE BEATLESのコンプリートアルバム”PAST MASTERS VOL.1″の1曲目

 

ジョン「この曲はクズだと思うんだ」

当時は現代のようにバンドが自分たちでオリジナル曲を作って演奏するのではなく、
作曲家から曲を買ってバンドが演奏することが常識だったので、
そんな時代にビートルズがデビュー曲からオリジナル曲で勝負したのは相当な挑戦だったのではないでしょうか?

実際にプロデューサーのジョージ・マーティンはデビュー曲用に、
イギリスの有名なソングライター ミッチ・マレーの”How Do You Do It”を用意していて一度レコーディングもしたのですが、
その曲をレコーディングし終えた時にジョン・レノン・ポールマッカートニーとジョージ・マーティンの間にこんなやりとりがあり、
How Do You Do It”はお蔵入りとなったそうです。(後にThe Beatles Anthology 1に収録されました)

 

ジョン 「 なぁ、ジョージ、はっきり言ってオレたち、この曲はクズだと思うんだ。 」

ジョージ 「 じゃあ君たちは一体どういう曲をやりたいんだ? 」
ジョン 「 オレたちはどっかの誰かが書いたヤワな曲じゃなくて、オレたち自身の曲をやりたいんだ。」
ジョージ 「 じゃあ言うがね、ジョン。君たちがこれに負けないくらいいい曲を書いてきたら、喜んでレコーディングしようじゃないか。 」

 

一瞬不穏な空気が流れた後に、ポールが礼儀正しく断固とした口調で、

 

ポール 「 今の僕らは、ちょっと違った方向性を目指したいと思っているんです。それに僕らの曲は決してその曲に負けてないと思います。もし良かったらちょっとやってみたいんですが。 」

ジョージ・マーティンはこの生意気な新人バンドの要求を飲み「 じゃあ、その曲を聴かせてくれ 」と言ったそうです。

 

そうしてビートルズが演奏したのがLove Me Doでした。

 

プロデューサー ジョージ・マーティンのアドバイス

それを聴いたプロデューサーのジョージ・マーティンは「悪くはないけど今のままじゃ何かが足りない」と感じ、ジョンにハーモニカでブルージーなフレーズを吹いたらどうかと提案。
ジョンは見事にその要望に応えブルージーなハーモニカを吹いたのですが、ただ一つ問題が、、、

それまでジョンがリード・ボーカルを取っていたのですが、ハーモニカを吹くとどうしてもリード・ボーカルのフレーズを物理的に歌えなくなってしまうということ。
ハーモニカとボーカルがかぶってる箇所があり、さすがのジョン・レノンでもハーモニカを吹きながら歌うことは不可能でした。
でも、そこがビートルズの凄いところ。
すぐにポールがリード・ボーカルを取り、現在聴かれている形となったそうです。

ただ、それまでライブではジョンがリードボーカルを取って演奏していたので、
ポールは友人から「ジョンのリードボーカルの方が良かった」と言われてかなりショックだったとか。
でも後にポール自身もジョンが歌った方が良かったと認めていました。
確かにジョンの歌う”so please~”の後のブレイクのところの”Love Me Do”を聴いてみたいですね。
あの低い音域はジョンの色気のある声が出る部分だと思います。

まあそんなことを経て後日”Love Me Do”はレコーディングされることとなるのですが、
そこでもまた一悶着が、、、

 

Love Me Do // Live At The BBC // Disc 2 // Track 35 (MONO)

Paul McCartney – P.S Love Me Do (Live)

お蔵入りとなった”How Do You Do It”
The Beatles – How Do You Do It

 

 


西浦 寛卓 (にしうら ひろたか)
シンガーソングライター/レコーディングエンジニア/音楽講師

鳥取県米子市を中心に、出張録音・出張レコーディング承ります。
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